4月中旬に羽田空港跡地の再開発状況を見てきたので記録として残しておこうと思う。
以前シンガポールのチャンギ空港へ行った際、その進化のスピードに驚いたわけだが、一方で日本の玄関口である羽田空港は2020年に向けてどれだけ変化を遂げるのか?という観点で1か月おきぐらいに観察してみようかと思った次第。
羽田空港の跡地ってどこ?
国際線ターミナルの裏側(?)、多摩川に面したちょっと歪な形のエリアが再開発の対象となっている。
赤いエリアの第1ゾーンは先端産業拠点・クールジャパン発信拠点を整備し、2020年には先行施設が開業するとの事。ちなみに第1ゾーンは国際戦略総合特区というのに指定されている。
第2ゾーンの細長いエリアにはホテルがメインとなり、国際線ターミナルとの直結の連絡通路もできるようだ。こちらは2020年に開業予定。
出典:https://www.kajima.co.jp/news/press/201805/pdf/10a1-j.pdf
今回辿ったルート
京急空港線/東京モノレールの「天空橋駅」から国際線ターミナルまでを徒歩で巡るルート。距離は3キロ弱、所要時間は約1時間くらい。
ちなみに途中で引き返しているのは歩道がまだ完成しておらず通行止めになっていたから。5月に入ってからどうなっているかは未確認。
マップ内のアルファベットは写真の撮影場所(おおよそ)に対応にしている。
A~C地点(第1ゾーン南側)
A地点
ドラクエに燃えた世代からすれば天空橋と聞くと、なんか白くて壮大でステキな橋を想像してしまうのだが実態はこれ。歩行者専用の小さな橋。
B地点
こちらは弁天橋。この横断歩道を渡って海側へ。右側にさらっと旧穴守稲荷神社の大鳥居が写っているのだが、正面からの写真を撮ってなかったのでまたの機会に。
C地点付近
第1ゾーンはこんな感じで白いプレートで囲われている。
車両出入口から中を見てみるが、ほぼ更地な状況。
環状八号線とのT字路手前から東側(国際線ターミナル方向)を見る。
さらに先へ行くと、第2ゾーンに建設中のホテルが見えてくる。この場所はちょうどモノレールが地上に出る(地下に入る)ところを正面から見ることができる。
D~G地点(第2ゾーン南側)
D地点付近
第2ゾーン南側の多摩川沿いはソラムナード羽田緑地という遊歩道が整備中。一部を除いて開放されているので、遊歩道へ入ってみる。
D地点より西側(第1ゾーン方向)を見る。まだまだ整備中。
東側を見る。
南東方向の多摩川を見ると桟橋があることがわかる。川崎市側との橋も建設中。
E地点付近
桟橋に近づくと羽田空港船着場という看板が。
これ業務用かと思いきや一般向けに定期運航しているようで、全然知らなかった・・・
船着場のご案内 | 船着場 | 羽田空港国内線旅客ターミナル
お台場や横浜と結ばれているようで、本数は少ないながら第2ゾーンオープン後はそれなりに人気が出るのではないだろうか。
対岸に見える大きな建物はヨドバシカメラの物流を支えるヨドバシアッセンブリーセンター。IT屋さんからすると「アッセンブリー」にちょっと笑ってしまう。
F地点付近
A滑走路に着陸する航空機と東京湾アクアラインの風の塔(シン・ゴジラ出現場所)が見える。
西側を見ると野鳥が。クレーンが何台かいるところが大師橋。
北側を見ると歩道橋建設中。
東側に向かって建設中のホテルを見る。
G地点付近
ホテルの先まで行くと遊歩道が工事中のため行き止まり。仕方ないので歩道へ戻る。
が、歩道もしばらく行くと行き止まり。海側のルートはここでストップ。ちなみに環八通りの陸側の歩道は普通に歩けるので、国内線ターミナルまで徒歩で行くことは可能。
歩道を引き返して国際線ターミナルへ向かい、西側に向かってホテルを見る。
しかしリバーサイドとはいえ、景色はどうなんだろう。横浜ランドマークタワーや富士山は見えるのだろうか。
歩道脇にてんとう虫が。すごい久々に見た。
H~J地点(国際線ターミナルまで)
H地点
モノレールの高架下からホテルの裏側を見る。さすがに高架下は開発しないか。
I地点
ここでは国際線ターミナルビルの拡張が行われている。ターミナルとホテルの間のわずかなスペースだ。
増築部分を見上げる。
ことあとはJ地点の国際線ターミナル1Fエントランスに入って散策終了。
参考として2018年5月の状況(Googleストリートビューより)をあげておこう。
何というか「焼け石に水」感がすごい(笑)。すぐに再々拡張が必要になってホテル部分まで浸食しそうな。
まとめ
再開発エリアについて、第1ゾーンはまだ建物の姿形にはなっておらず、先行開業といえど2020年に間に合うのだろうかという印象を受けた。
一方、第2ゾーンの方は大枠ができているので進捗がわかりやすく、歩道橋や川崎市側への橋を含めても完成イメージに近づいているという雰囲気を感じ取ることができた。
国際線ターミナルの方は他にもボーディングブリッジ(搭乗橋)の増設も進んでいて、2020年にある程度の形にはなるのだろう。
とはいえ「コンパクトさ」がウリの国際線ターミナルが小規模な拡張を続けていくと、結局ツギハギだらけの使いにくい空港になってしまうので、2020年より先をターゲットに置いた方がよい気もするのだが。
まぁ何だかんだ言っても見ていて面白いので、しばらく注視して行こうと思う。