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ペンギンと移動が好きなITエンジニアがスマートな生き方を考える

メルペイの本人確認方法は今後のスタンダード。利便性とのトレードオフを認識する

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キャッシュレス事業者が比較的おとなしかった(?)印象のある6月も終わりに差し掛かっているが、メルペイが半額還元キャンペーンをやっているということに気付いたので、久しぶりに使ってみることにした。前回利用した時は初回登録キャンペーンかなんかで最初から500円ぐらいチャージされていたのを使ったのだが今回は銀行口座まで登録。本人確認方法がちょっと新しい方法になっていたので取り上げてみよう。

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ちなみにキャンペーンはコンビニコーヒーが11円買えて、かつ7円分のポイントが還元されるので、体験がてらセブン、ファミマをはしごしてみるのもよいかもしれない。ちなみに6月30日まで。

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メルペイの本人確認

本人確認が必要な「メルペイあと払い」

前提として、今回の半額還元キャンペーンは「メルペイあと払い」という2019年4月に導入された方法で支払う必要がある。従来は銀行口座から残高をチャージする方法だったのだが、それに加えて、当月分の利用金額を翌月末に銀行口座から引き落とすことができるようになったのが「メルペイあと払い」だ。要はクレジットカードの同じような使い方ということだ。

クレジットカードと同じということは、事業者側が利用者を信用してお金を立替えるということなので、当然、本人確認が必要になる。

新しい本人確認方法とは?

新しい方法とは「顔認証」のことだ。

顔写真付きの公的証明書を手に持った自分自身の顔をスマホのカメラで撮影し、システム側で本人の顔と公的証明書の写真を比較するというもの。実際に動画を見た方がイメージが湧くと思う。

www.youtube.com

撮影自体はメルカリのアプリで行うのだが、撮影時にいろいろと注文が出てくるのだ。以下のパターンから3種類くらいがランダムに選ばれる。(これで全部かどうかは不明)

  • まばたきしてください
  • 笑ってください
  • 顔を右(左)に傾けてください
  • 右(左)を見てください
  • 正面を向いてください
  • 右(左)を向いてゆっくり戻してください
  • 右(左)目を閉じてください

なぜこんなことをさせられるかというと、写真やマネキンで代用されないように「表情」や「動き」までもチェックしているということだ。ちなみに顔写真に加えて、公的証明書の「厚み」も動画で撮影するので、カラーコピーでないかどうかもチェックされている。

なお、本人確認の結果が出るまでには2~3時間かかる。画像チェックは当然AIが行っているはずで、この時間がAIのみの時間なのか、人間によるサポートを含む時間なのかはわからない。おそらくAIのみで完結するなら数分で終わりそうな気もするので、多少余裕を持っている可能性はある。

なぜこんなやり方に変わったのか?

eKYCと犯罪収益移転防止法

このような本人確認方法をeKYC(Electronic Know Your Customer)と呼ぶそうだ。別に覚えなくても大丈夫だけど。ちなみ、このeKYCはメルペイだけでなくLINE Payでも採用されている。

jp.techcrunch.com

eKYCはElectronic Know Your Customerの略で、犯罪収益移転防止法に基づく本人確認方法。各種サービスの利用者が本人と一致していることを証明するための内容を定めた法律で、詐欺やマネーロンダリングを防止するために施行された。具体的には、本人の写真と公的証明書を撮影することにより、本人確認がオンラインで完結する。

eKYCにより、これまではいちいち転送不要郵便を受け取って手続きを進めなければならなかった銀行口座開設などの各種手続きの手間が軽減される。

こちらも。

wisdom.nec.com

犯収法(※)は外為法と同様、安全保障の観点が重要です。単に”不便だから変えます”という考え方ではなく、改正によってマネロン・テロ資金供与対策を、より充実させていこうという狙いがあります。
※犯罪収益移転防止法のこと

つまり法律なので、遅かれ早かれ対応は必要なのだ。今後オンラインで本人確認する場合は、この方法がスタンダードになっていく。ユーザの手間を軽減するというのはあくまで副産物ということだ。

気になること

法律という大義名分があるものの、メルペイという事業者からすれば、利用者の「銀行口座情報」、「公的証明書」、そして公的証明書よりも鮮度の高い「顔写真、動画」を一度に入手することになる。

そしてもうひとつ。メルペイあと払いを利用する際にはスマホの「位置情報」を許可する必要がある。自宅で撮影するなら公的証明書の住所と同じなので特に問題ないが、本人確認で位置情報までチェックされているとしたら??

「銀行口座情報」+「公的証明書」+「顔写真、動画」+「位置情報」

これらが揃った個人情報ってものすごく信頼性が高く、価値があるデータなのではないだろうか。少なくともコンビニコーヒーを11円に割り引くための負担金など気にならないレベルの価値があると思う。

メルペイを使うなと言っているわけではないが、ひとつのサービスを利用するだけでこれらデータを提供しているということを認識しておく必要がある。

本記事では中身には特に触れないが、こういったところもチェックしておく必要はあると強く認識した。後から「知りませんでした」では泣き寝入りになるだけなので、全部は理解できなくとも、目を通す習慣ぐらいはつけておきたい。

メルカリ(メルペイ)のプライバシーポリシー
https://www.mercari.com/jp/privacy/

まとめ

世の中はどんどん便利にはなっていく一方、それと引き替えに個人情報は我々が意識していない(しづらい)所でどんどん吸い上げられていく。これをポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかは個人によって差があるだろう。個人的には世の中が便利になるために使ってもらうなら構わない(もちろん適切な範囲で)。というよりもインターネットを使う以上は避けられないのだ。「なんとなく怖い」では前に進まないので、知識を身に付けてうまく付き合っていくしかない。