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JALの怒涛のプレスリリースを追いかける(その3羽田空港リニューアル編)

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JALのプレスリリースをチェックしていく第3弾は、羽田空港から始まる「JAL SMART AIRPORT」というもの。やはりオリンピック開始の2020年夏までに段階的にリニューアルしていくようだ。顧客接点という観点では空港は最も重要なポイントになるので、個人的には一番注目しているニュースである。

press.jal.co.jp

JALは、羽田空港国内線で「JAL SMART AIRPORT」を実現します。チェックインカウンターから搭乗ゲートに至るまでのデザイン、システムを一新すると共に、デジタル端末の活用によってヒューマンサービスを強化し、スムーズで快適な空港を目指します。

JAL SMART AIRPORT

「SMART AIRPORT」とは何ぞや?ということで、リリース文書をそのまま引用する。

ITの活用によるきめ細やかなヒューマンサービスと、最新技術の活用による効率的で快適なセルフサービスにより、JALが提供する新しい空港の形です。スマートに飛行機にお乗りいただけるよう5つのコンセプトを設定し、「JAL SMART AIRPORT」を実現してまいります。
① スムーズにご移動いただけること
② 落ち着いてお手続きいただけること
③ お手続き方法の選択肢が豊富であること
④ ニーズに合わせたサポートがあること
⑤ 「旅全体」へサポートがあること

ITを駆使してどんな顧客にも快適に利用してもらうことを目的としているようだ。重要なのは、②と③が示すように、必ずしも「スマート=速い」という意味で使用していないということ。飛行機に不慣れな顧客に対しても、やはりITを使ってサービスの質を高めるということを意味している。

では、個々のサービスについてチェックしてみる。

ヒューマンサービスの強化

空港スタッフがモバイル端末を携行することにより、チェックイン、座席変更などの手続きを、場所を選ばずにご案内します。

今のところ空港では見かけないかもしれないが、既に鉄道会社では切符売り場周辺にタブレットを携行している職員がいるのは珍しいことではない。

この施策による最大のメリットはサービスが受け身から能動的になること。カウンターで待っているのではなく、困った人を見つけたら、その場ですぐに対応できる。現状だと、カウンターまで移動するか、内線でやりとりするしか手段がないだろう。理想を言えばディズニーランドのカストーディアル(清掃スタッフ)ぐらいのサービスレベルがあれば、JALのイメージはガラッと一変すると思うのだが、さすがにそこまでは誰も求めてないか(笑)。

手荷物預けのスムーズ化

お客さまのお手荷物をよりスムーズにお預かりできるよう、手荷物タグを発行できるようになった新型自動チェックイン機と、Self Baggage Drop(自動手荷物預け機) を設置します。

まず、本記事のトップの写真は現在の手荷物預けの状況だ。大型連休でもない6月の日曜午後。タイミング的にたまたまだった可能性もあるが、「SMART AIRPORT」でないことは誰が見ても明らかだろう。この行列はカウンターの待ち行列ではなく、手荷物に付けるタグを発行する専用端末の行列だ。写真だとよくわからないので、JALのHPよりイメージ画像を転載する。(上:現行、下:リニューアルの後イメージ)

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有人カウンターは廃止か

現行は顧客との接点は、チェックイン有人カウンター、手荷物タグ発行端末、手荷物預かり有人カウンターの3つ。リニューアル後はチェックイン手荷物タグ発行兼用端末と、手荷物預かり無人レーン(Self Baggage Drop)の2つで、有人カウンターは廃止されると思われる。基本的には顧客が端末でセルフ操作を実施してもらい、前述のヒューマンサービスの強化により、サポートする形になるのだろう。

端末のレイアウト

以前のエントリーで端末の少なさと配置場所が混雑を招いていると指摘したが、今回のリニューアルでしっかりと対策してきたようだ。当然内部では以前から課題認識していたと思うが。

www.penchosan.com

とはいえ、リニューアル後の端末の配置も大型連休などの大混雑時に耐えられるかどうかはちょっと疑問ではある。この斜めの配置は行列をある程度想定しているのだと思うのだが、どういうイメージになるのだろうか。

搭乗ゲートのスムーズ化

新型搭乗ゲート機器の導入により、QRコード・ICの読み取り精度向上や、高度な人間検知技術を活用できるようになり、スタッフの飛行機出発前の業務が効率化されるとともに、お客さまをスムーズに改札機ならびに機内へとご案内します。

JALの搭乗ゲートは結構エラーが多いという話はちらほら見かける。自分はICしか使わないのであまり実感はないのだが、読み取り精度がイマイチなのはそれなりに年代モノなのだろう。注目すべきは「高度な人間検知技術」だ。これが具体的に何を示しているのかはわからないが、イメージ図が中期経営計画に掲載されている。(自動化ゲートの部分)

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出典:『2017~2020年度 JALグループ中期経営計画ローリングプラン2019』を策定 | プレスリリース | JAL企業サイト

このイメージからするとカメラが搭載されているのは間違いないだろう。しかし国内線はパスポートのような顔の情報は持っていないので、登録されている年齢と性別の情報から、画像認識でAIが矛盾がないかを判断するのではないかと推測する。ゲートがやけに高いのも身長をチェックするセンサーがあるような気がする。

前述の過去エントリーでも記載したが、過去にANAがチケットレスサービスでミスをしているので、その対策という意味あいが強いのではないだろうか。もちろんテロ対策を兼ねているのは言うまでもない。

JALグローバルクラブ(JGC)カウンターのリニューアル

羽田空港のリニューアルに伴い、JALグローバルクラブ(以下「JGC」)カウンターを個室化し、保安検査場一体型のチェックインカウンターとしてリニューアルオープンします。

本記事のトップ写真の手荷物カウンターの隣に、JALグローバルクラブというカウンターがある。会員ステータスが一定以上の顧客か、ファーストクラスの乗客が利用できるカウンターなのだが、写真のように大行列ができていても常にガラガラなのだ。

使える立場になるとありがたいのだが、正直スペースの無駄としか思えないので、保安検査場と合体するのはよい対応だと思う。ここを優先的に抜けたところで、大勢の乗客が手荷物預けるのに時間かかってたら結局飛行機は遅延するのだから、手荷物のスムーズ化のためにスペースを使う方を優先すべきだ。

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まとめ

ANAの第2ターミナルと比較すると、やはり年季を感じてしまう第1ターミナルだが、あと1年で羽田空港は劇的に進化を遂げる。また、2021年を目処に、新千歳、伊丹、福岡、那覇へも横展開する予定とのこと。いずれも人でごった返すような場所なので大行列が解消されることを願うのみだ。

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